厚生労働省は30日、福島第一原発の事故を受け、初めて実施した母乳に含まれる放射性物質の検査結果を発表した。授乳中の母親23人のうち7人分から微量を検出したが、厚労省は「乳児、母体とも健康には影響がない量で、普段通りの生活で問題ない」としている。
4月24、25日に福島、茨城、千葉、埼玉、東京の5都県計23人から提供された母乳を調べた。母乳には暫定規制値がないが、放射性ヨウ素は、飲料水や牛乳の乳児用規制値(1キロ・グラム当たり100ベクレル)を、放射性セシウムは大人まで共通の規制値(同200ベクレル)を安全性の目安とした。結果、7人から放射性ヨウ素が2・2~8・0ベクレル、うち1人から同セシウムも2・4ベクレル検出された。原発事故の影響とみられるが、いずれも安全性の目安を大きく下回った。
<読売新聞>
以前、
水の放射能汚染の安全基準について、原発事故以降、WHOに準じていた基準が10倍以上に引き上げられた事実を記載したが、それが、暫定としての安全基準ではなく、そのまま恒久的基準として母乳中に放射線物質が検出されても、問題ないかの新聞記事である。何とも、恐ろしい世界に突入してしまった。新生児に放射能を飲ませ、内部被爆を起こさせても問題ないなどという事が、どの時代にも許される訳がない。そして、情報操作とも言える重要事項として、ストロンチウムの濃度測定を行わず、その混入の可能性を完全に無視している事だ。ヨウ素やセシウムが検出される以上、間違いなく、ストロンチウムも混在していると断言出来るが、ストロンチウムはカルシウムと同じ生態内動態を示す事が分かっている為、必然的に骨に集積され、放射能被爆を完成させる。結果的に骨髄被爆から白血病等の原因となる事が解明されているが、このストロンチウムが、これから成長・発育を迎える乳児の骨に集積されていく事を考えると・・・・・、極めて危機的かつ危険な状況と言える。レベル7の原発事故を認め、この機に及んで、どうして安全という言葉を安易に使うのだろう。早急に、粉ミルクの使用奨励を発すべき事態ではないだろうか?